調布市議会議員 内藤 美貴子事務所、内藤みき子、公明党
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議会報告

議会報告

平成30年第3回(9月議会)定例会
[2018-09-06]

今議会は、9月3日より開会し、9月6日に一般質問しました。
今回は、「高齢者の肺炎球菌予防接種の取組み]について、「災害に備えた安全対策に」ついての大きく2点質問させていただきました。

1.高齢者の肺炎球菌予防接種の取組みについて
(背景)
肺炎は、日本人の死因の第3位を占める重大な疾患で、その原因菌で最も多くみられるのは肺炎球菌による感染が占めています。特に、高齢になるほど重症化しやすく、肺炎で亡くなる方の95%以上が65歳以上で、高齢化に伴い、年々死者数も増加しています。
このことから、国は、高齢者の死亡率が高い肺炎球菌ワクチンの定期接種を平成26年10月から開始されました。対象者は65歳から100歳までの5歳刻みの年齢になる方で、生涯に1回だけ接種が活用できます。
国としては5年間で、これまで65歳以上のすべての対象者に接種の機会が与えられたとして、今年度が経過措置の最終年度で、平成31年度以降は65歳のみになる予定で、66歳以上の方は定期接種の対象から外れることになります。
このことから、一度も助成制度を利用したことがない、接種できなかった方のための対策を講じる必要があります。

☆定期接種化による接種率について
(問)平成26年度から平成29年度の調布市の定期接種対象者の接種率はどうなっているのか。

☆接種率向上と医療費削減効果について
(背景)
「厚生科学審議会 感染症分科会予防接種部会 ワクチン評価に関する小委員会」が平成23年3月11日に出された報告書によりますと、医療経済的な評価について、「ワクチン接種に要する費用よりも、ワクチン接種によって削減が見込まれる肺炎球菌性肺炎関連の医療費が上回る。一例として、毎年65歳の方全員へのワクチン接種を行い、ワクチン接種の効果が5年間持続するとした場合、1年あたり約5115億円の保険医療費が削減されるものと推計された」と試算されています。このことからも、接種率を向上させることで、保健医療費の削減効果があると示されました。

(問)本市の受診率向上については、どのように取り組まれてきたのか。また、調布市に置き換えた場合に毎年65歳の方全員へワクチン接種を行った場合には、どのくらいの医療費削減効果になるのか。

☆未接種者への救済措置について
(背景)
今回の高齢者肺炎球菌ワクチンの定期接種制度は、高齢者の肺炎予防とワクチン接種による肺炎の医療費削減効果が期待され導入されています。接種できなかった方を救済できることは、調布市の健康寿命を延ばすことにも繋がり、医療費の削減という形で財政に返ってくるという効果も期待できます。

(問)定期接種の経過措置の期間は5年間に限られていますが、この制度が分かりにくいこともあり、受け忘れた方、接種できなかったという高齢者を一人でも減らせるように、その対策として救済措置を設けることが市としても必要ではないか。三多摩地域において、すでに八王子市、立川市、昭島市、西東京市などが救済措置として任意予防接種の独自助成を実施している。
市民の命を守るため、高齢者肺炎球菌ワクチンの未接種者への救済措置を設けるべきではないか。

2.災害に備えた安全対策について

☆危険箇所の安全対策について
(背景)
6月に発生した大阪府北部地震では、ブロック塀が倒れ通行中の女子児童や見守り活動をしていた男性が下敷きになって亡くなったという大変痛ましい事故が発生。今回、女子児童が犠牲になった小学校のブロック塀は、建築基準法の基準も満たしておらず、これまで外部からの危険性が指摘されながらも見過ごされ、3年に1度の法定点検も問題なしと判断されていました。
こうした事態を受け、文部科学省は全国の自治体に対し、学校のブロック塀の安全点検を行うよう要請。国土交通省も全国の自治体に、所有者に点検実施を周知するよう求めました。国が予測するブロック塀などの倒壊件数は、首都直下型地震で約8万件、南海トラフ巨大地震で約85万件に上ると予測されていますが、国が調査する学校施設の他に、通学路を合わせると「危険」とされる場所はおびただしい数になると明言されています。


(問)この度のブロック塀の事故を受け市民からは、大学の高い塀や墓苑の塀、大きな岩が高く積み上げられている等、不安の声が多数寄せられた。危険なのはブロック塀だけではない。通学路、生活道路等の沿道の危険箇所についても安全対策を講じるべきではないか。
(問)今後、危険なブロック塀や大きな岩などについて、市民からの相談や情報提供等があった場合、どこが相談窓口になるのか。窓口を一本化し、そこから所管へと繋いでいくという体制にできないか。市民の方にも相談窓口を周知すべきではないか。

☆路面下空洞調査の技術力評価について
(背景)
近年、全国各地で多発している道路の陥没事故の多くが下水道管の老朽化によるもので、毎年3000件以上の陥没事故が発生しています。目に見えない空洞を発見する調査方法は、電磁波を利用したレーダーを搭載した特殊車両を走行して行いますが、レーダーは下水道管やがれきなどにも反応するため、得られたデータを見極める能力が重要になります。
しかし、今年4月に発生した熊本地震でも調査を行っていたにもかかわらず、道路陥没が多数発生。これは、空洞調査を行った業者の空洞の見落としやデータ分析のあいまいさであることが発覚しました。
国は、熊本市の問題を受けて、「実測評価方式」、といって、入札参加者に同じ道路を調査してもらい、どのくらい空洞が発見できるのか、発見技術と的中率等の正確度が高い参加者に委託をすることになりました。
本市の空洞調査は平成26年度から開始されていますが、指名競走入札方式で安価な事業者が選ばれています。
しかし、本市でも実際に平成27年度に調査した植物公園通りについて、異常なしで報告を受けていたようですが、今年7月になって市民からの通報を受け、実際に穴の箇所を空けてみると大きな空洞になっていたことが確認されています。
空洞の見逃しは、直接市民の命と暮らしに関わります。そのため、調査事業者の選定には、空洞発見の調査能力、精度の高さ、信頼性が何より重要です。

(問) 本市の入札の現状は、路面下空洞調査の業務委託料について、予定価格は非公開のため、予算書と決算書を比較しました。
平成26年度は開始年度で変わらないのですが、平成27年度は予算書には約1200万円の計上ですが決算書では約800万円で予算額に対する決算額の比率は約65%、平成28年度は予算書に約1140万円、決算書には約370万円で比率は約33%、平成29年度の予算書には約800万円で、決算書は約480万円で比率は約60%になっています。直近3カ年のこちらの予定価格に対する決算額の比率は約52%になりますが、いずれにしましても、毎年安価で契約がされていることが明らかであります。

(問)入札について正しく入札されているかを監視していく委員会が設置されていると聞いているが、市が出されている発注額に対して、このような低い契約額になっている現状に対し、議論や指摘はなかったのか。
(問)本市でもこちらの発注額に対して、こんなに低い契約額が続いていたことに対し、何か指摘はされなかったのか。今後の事業実施にあたっての業者選定については技術力が評価できるプロポーザルの入札方式で行うべきと考えるが、見解は。



 




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