調布市議会議員 内藤 美貴子事務所、内藤みき子、公明党
調布市議会議員 内藤 美貴子事務所、内藤みき子、公明党

議会報告

議会報告

令和3年第4回(12月)定例会
[2021-12-03]

今議会は11月30日より開会し、12月3日に一般質問いたしました。

1.ものづくり企業の操業を守る取り組みについて

(1) 事業者を取り巻く操業環境の現状について
(背景)
市内には高い技術力を持つ、たくさんの「ものづくり企業」が操業されており、その多くが町工場を含めた中小企業であり、地域経済を支え、市の活力の一部となっています。しかし、用途地域が見直しされたことで、既存の場所では建て替えも増改築等もできない。何とか市内で事業継続していきたいと立地可能な準工業地域で移転先を探したくても、これまで大型工場等が市外に移転した跡地には、ほとんどマンションの建設がされています。その上、その住民から騒音等の苦情が寄せられ、操業が困難な状況に追い込まれるケースもあります。
こうした現状について、市の施策として中小企業の操業環境を守り抜くべきと令和元年6月議会で求めてまいりましたが、事業者を取り巻く環境は益々悪化している傾向にあります。そこで市の見解を問う。

(問)既存の場所では建て替えも、増築も出来ない。市内に移転先の場所もないため、市外に移転せざるを得ないといった、市内では事業継承していくことが困難であるという現状だが、こうした事業者を取り巻く操業環境について、市では認識されているのか。

(問)準工業地域におけるマンション化の現状はどうなっているのか。

(問)、実際に市内のものづくり中小企業・中小工場がどのくらい減少しているのか。

(2)「市内で継続して操業ができる方策」について
(背景)
準工業地域は都市計画法で、住宅、工業、商業等の用途混在型の地域を対象とした位置付けで、工場に関しては環境悪化の心配のない工場のみが建てられるという条件が付いており、住居や商業施設、病院、学校など、ほとんどの用途の建物が建てられるため、非常に利便性の高い地域です。
しかし、準工業地域において、マンション化とは別の問題も生じています。工場等が減少する一方で住宅が増えたことで、以前からその土地で操業している事業者に対し、騒音や臭い等の苦情が寄せられるといった住民と事業者との間に摩擦が生じている住工混在問題についても、大きな課題となっています。
こうした状況が続けば、市外に移転せざるを得ないとなれば、市内産業全体が衰退することが懸念されます。この課題に対しましては、産業振興とまちづくりの関係部署が連携し、地域社会と産業活動がうまく調和できるような施策の検討が必要です。また、準工業地域における工業用地や産業用地の確保、住宅建設を抑制するための制度の検討、既存の土地で建替え等ができるよう規制の緩和など、市内で継続して操業ができるよう、工場立地の土地問題について、市として具体的な方策について取り組むべきです。そこで市の見解を問う。

ア.用途地域の見直しについて
(背景)
用途地域は、建てられる建物等の種類や大きさ、高さなどが制限されるものですが、都市計画法によって用途別に地域を分割し、効率よく生活できるようにされました。用途地域が導入された大正8年(1919年)年当時は住居・商業・工業・用途無指定の4地域でしたが、昭和43年(1968年)に都市計画法が制定され、昭和48年には4種類から8種類へと増えました。この時に準工業地域が設けられています。その後、東京都では、概ね8年ごとに用途地域の一斉見直しが実施され、平成8年の一斉見直しでは、用途地域が8種類から12種類に細分化されました。
調布市では工業地域などを除き、9種類の用途地域が定められています。平成8年の一斉見直しは、ものづくり企業の発展に大きな影響を及ぼすこととなりました。具体的には、この第2種住居専用地域が第1種中高層住居専用地域と第2種中高層住居専用地域に細分化され、第1種中高層住居専用地域では店舗等の床面積が500㎡で事務所は建てられない、第2種中高層住居専用地域の場合は店舗の床面性が1500㎡で事務所は2階までと用途制限がかけられることになりました。第2種中高層住居専用地域に指定された地域は、北側の武蔵境通りになりますが、第1種中高層住居専用地域は薄い黄緑色のところで、ほとんどが第1種中高層住居専用地域になっています。

(問)平成8年の一斉見直しで用途地域が細分化され、制限されたことで、既存不適格になった中小企業はどのくらいあるのか。

平成16年に用途地域の一斉見直しが実施され、平成24年には用途地域の決定権限が東京都から市へ移譲されています。このため、平成26年に調布市都市計画マスタープランが策定され、さらには、調布市用途地域に関する指定方針及び指定基準も策定されています。

(問)この度、約16年ぶりに用途地域の一斉見直しが実施されると伺っていますが、既存の土地で操業されている「ものづくり企業や中小工場」など、建替えや増築等ができ、その場所で事業継続できますよう用途地域の見直しができないか。

イ.移転先を確保する取り組みについて
既存の土地で建替えや増改築などができないのでしたら、移転先を市が確保し、そこにものづくり企業等が優先して誘致していくような取り組みが重要だと考えます。まず、工場マンションといったハード面の整備です。近隣の三鷹市では、平成元年に都市型工業団地のモデルケースとして協同組合方式による「三鷹ハイテクセンター」が準工業地域に整備されました。4階建てのビルの中には、複数の小規模工場が入居しており、情報と技術の交流・懇親等を深めています。

(問)工場を移転集約させて、複数の工場が同じ建物の中で操業する工場マンション等といったハード面の整備を進めてはどうか。

また、企業や工場の跡地を市が買い取り、ものづくり企業等を誘致する取り組みです。これも三鷹市の事例になりますが、三鷹市では、日本無線株式会社三鷹製作所が閉鎖したことで、その跡地に商業施設を誘致する目的で都市計画の変更をし、敷地約6.5ヘクタール、東京ドーム1.4個分をA,B,Cの3つのエリアに分けて再開発が行われました。このエリアの中で、都市型産業を集積する地区の一部の土地約2700㎡を三鷹市が平成28年に購入し、その土地を4区画に分けて公募型のプロポーザル方式によって事業者を誘致しました。

(問)大型企業・工場等が市外に移転した際の跡地を市が購入して、そこに市内のものづくり企業・工場等が優先して移れるような施策の検討ができないか。

ウ.都市計画制度の活用について
(背景)
都市計画は、住みよいまちづくりに必要な土地利用や道路、公園などの整備を市街地から郊外まで計画的に行うために決めていくものです。調布市の都市計画の基本的な考え方を示しているのが「調布市都市計画マスタープラン」であり、調布市におけるまちづくりの総合的な指針となるものであります。この都市計画マスタープランは平成26年に改訂されていますが、まちづくりを取り巻く環境の変化から、次期都市計画マスタープランの策定に向けて取り組まれていると聞いている。

(問)地域の特性に応じたまちづくりを進める手法として地区計画制度をはじめ、地区計画やその他の方策はできないか。





 




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