調布市議会議員 内藤 美貴子事務所、内藤みき子、公明党
調布市議会議員 内藤 美貴子事務所、内藤みき子、公明党

議会報告

議会報告

令和2年第4回(12月)定例会
[2020-12-03]

今議会は11月30日に開会し、12月3日に一般質問いたしました。
今回は、市民のくらしを守る取り組みについて、「市が設置する街頭防犯カメラの設置促進」「平時における生活再建支援システムの活用」についての2点質問いたしました。
1.市が設置する街頭防犯カメラの設置促進について
(背景)
近年、防犯や監視、見守りなど防犯カメラの長所・効用が広く社会に認められ、防犯カメラの設置に積極的な自治体では、犯罪認知件数の大幅な減少結果が確認されるなど、犯罪抑止の効果が立証されています。
私たち公明党も、これまで防犯カメラの拡充を求める要望書を提出しており、地元の地区協議会からも要望書が出されています。
しかし、現在、調布市においては、通学路は教育部学務課、公園は緑と公園課、総合防災安全課は主要の駅周辺と設置場所によって所管が分かれており、防犯カメラの設置は、所管の判断に任されており、市民或いは団体等から要望をあげても、それがなかなか実現に至らないという現状があります。

(1)設置・運用に対する基準について
(背景)
防犯カメラの設置や運用については法律で規制はされず管理方法は各自治体の判断にゆだねられています。したがって、住民のプライバシー保護の観点から、自治体が、条例、規則、要綱、ガイドライン等を制定して、防犯カメラの管理方法を規定するとともに、設置や利用等に対しての基準を示しています。
例えば、公共の場所で設置する防犯カメラの設置者については、自治体、商店会、鉄道事業者等を対象としているもの、あるいは自治体のみを対象としているもの、さらには、まちづくり条例において、防犯カメラの設置や利用等に関する指針を定めている自治体など、概ね3つのタイプに分かれています。
調布市では、29年12月年に調布市が設置する街頭防犯カメラの管理および運用に関する要綱」が策定され、別に自治会・PTA等の地域団体や商店街が設置する防犯カメラに対し、主に補助金に関する要綱がそれぞれ策定されています。ちなみに、近隣自治体では、自治体、商店会、鉄道事業者等が公共の場所で設置する防犯カメラを対象とした「条例」を制定している近隣自治体は、立川市、日野市、国分寺市、小金井市、狛江市、世田谷区、三鷹市です。ちなみに三鷹市は別に市が設置する防犯カメラに対しての要綱が定められています。多摩市では「まちづくり条例」の中で、防犯カメラに関する基準が定められ、府中市では、学校、庁舎、施設ごとに要綱が定められています。
調布市におきましては、基本計画では、市が設置する防犯カメラについては、要綱に基づき犯罪の抑止効果が期待できる場所に段階的に設置する必要があると記述されています。

(問)全国で制定されている条例や要綱、ガイドラインなどを調べた限りでは、全て「防犯カメラの設置及び運用に関する」という名称の条例や要綱等で策定されているが、本市では「調布市が設置する街頭防犯カメラの管理・運用に関する要綱」というタイトルで「設置」が入っていない。要綱のタイトルに設置が外されているのは、どのような理由か。

(問)要綱には、公共の場所の定義のなかで、庁舎を含め市が管理する施設や敷地は除くとしているが、不審者による暴行や事件が相次いでいる中で、職員や市民の安全を確保するうえでも公共施設によっては他の自治体のように防犯カメラの設置も必要ではないか。

(問)今後も、防犯カメラの設置促進が求められているなかで、市として設置及び運用に関する条例化を視野に入れた協議が必要ではないか。

(2)計画的な設置場所の選定について
(背景)現在、地域の中で設置できるのは、現段階では通学路ですが、設置場所は学校のほうから主にPTAを通じて候補場所を学務課のほうに挙げられていますが、地域の声が反映されてないという現状があります。また、公園については、現在、設置されているのは鬼太郎公園と相模原線鉄道敷地の公園だけで、これまでも、トイレが燃やされた、あずまやに火をつけられた等の事件があった公園への設置を要望しましても、所管のほうからは設置計画がたてられていないのでと、まったく設置いただけないのが現状です。
他の自治体をみますと、今年度は交差点、次年度は全ての公園に設置など、市民から要望が多かったところや警察と協議して事故が多発しているところや犯罪多発エリアなどの場所を選定して計画的に設置がされています。調布市では、残念ながら"振り込め詐欺”の被害総額は例年都内ワーストクラス。設置することにより、犯罪をさせないための抑止効果や設置件数が増えることによって、人々の防犯に対する意識を高める効果が期待されます。

(問)通学路の交差点、通学路の近接する公園あるいは公園周辺、駐輪場の出入り口、犯罪の多発エリアなど設置場所を選定し、どこに何台設置していくのか、どこから優先して設置していくのか、市として設置への考えを明確化し、計画的に設置促進を行っていくべきではないか。

(3)見守り機能付き防犯カメラの設置について
(背景)
見守り機能付き防犯カメラは、通常の防犯カメラに加えて、ビーコンといった民間事業者の見守りサービスの仕組みを組み合わせたものです。具体的には、通常の防犯カメラにビーコン受信機を内蔵することで、まちなかに設置されたビーコン受信機付近(通学路でしたら電柱)を通過するとアプリまたはメールで子どもや認知症高齢者の位置情報を保護者や家族にお知らせすることができる新たなシステムです。総務省では、登下校時に校門に設置された装置にタグをかざすと保護者にメールでお知らせする児童見守りシステムが推奨されていますが、こちらのシステムですと位置情報が確認でき、さらには、緊急時にはあらかじめ登録いただいた方々に協力要請をすることができるため、徘徊する認知症高齢者への早期発見にも役立つものと考えます。また、防犯カメラのために設置した電源と通信機器をビーコン受信機でも共有すればコスト面も安価になります。

(問)今後は、まずは通学路等で見守り機能付き防犯カメラを設置いただくことで、より安心・安全なまちづくりの構築に有効と考えるが、見解は。

(4)防犯カメラの維持管理について
(背景)
現在、市では、平成27年度から小学校通学路への防犯カメラの設置が進められており、各小学校に平成30年度は2台ずつでしたが、あとは毎年1台ずつ増設されています。市民からは、少し離れた場所で人通りの少ないところなど、増設を求める声が多数寄せられていますが、増設については、あまり積極的に進められていません。その理由としては、防犯カメラの耐用年数は6年といわれていますが、設置費用は、国や東京都の補助金が活用できますが、設置後の保守点検費・電気料金・修繕費等の維持管理に係るコストが高く、この維持管理に係る費用についての補助制度がないことから、増設していくのは難しいのが現状だと伺いました。東京都には、維持管理に係る経費についても補助金対象とするよう要望書を提出されていますが、本市における管理・運用の仕組みを見直すことによって一定のコスト削減が図られるのではと考えます。

(問)市の要綱では、防犯カメラの管理責任者は設置する場所の部署とされていますが、三鷹市の管理責任者は総務部安全安心課長で、一括管理されており、維持管理に関する費用も一括で発注することで、コスト削減が期待できるのではと考える。試算の検証と考えは。

2.平時における生活再建支援システムの活用について
(背景)
倒壊した住宅の修理や解体、仮設住宅への入居、税・保険料の減免といった生活支援は、罹災証明書の発行が必要ですが、それには申請をした人が被災時に住民であったこと。住んでいた家が存在したこと。住んでいた家が実際に被災していること等の3点を確認するため、住民基本台帳と家屋台帳を確認し、さらには実際に職員が現場に出向いて1棟ずつ被災状況を確認し、データを作成するといった膨大な確認作業が必要となります。
そこで、阪神・淡路大震災を機に兵庫県西宮市の職員が「被災者支援システム」を独自に開発し、このシステムに住民基本台帳や家屋台帳のデータを予め統合しておき、そこに震災発生後に調査した住宅の被災状況を追加して、それらの情報を被災者台帳として一元管理することで、証明書の発行業務が大幅に短縮できるようになりました。私も、この被災者支援システムの導入を議会で訴えてまいりましたが、その後、東京都でも首都直下型地震の発生に備え、特に被災状況が短縮できるように改良された「生活再建支援システム」が開発され、調布市ではこちらのシステムを28年度から導入されました。
本来、このシステムの仕組みは、被災者情報を集約し、円滑な支援につなげることが目的ですが、住民基本台帳をベースにしていることから、災害時のみならず、平時にも世帯などを対象にした申請、給付への対応が可能です。
兵庫県西宮市では、開発元の地方公共団体情報システム機構との連携でシステムの改良を行い、これまでも新型インフルエンザのワクチン接種申請や消費税の引き上げに伴う臨時福祉給付金の支給、子育て世帯臨時特例給付金の支給等に活用されています。さらに、新型コロナ渦で対応の遅れが課題となった「10万円給付」特別定額給付金についても、オンライン申請がスタートした1か月後には全世帯の給付率が全国平均で21.4%にとどまる中、西宮のシステムをいち早く活用した奈良県平群町(へぐりちょう)では、給付率が93.2%に達することができ、迅速な給付を実現することができたと伺っています。

(問)本市が導入した「生活再建支援システム」については、平時の申請、給付への活用はされてないと聞いているが、コロナ渦の中で、今後も様々な申請・給付への迅速な対応が可能となりますよう、開発元に対しまして、早急にシステム改良を働きかけていくべきではないか。見解は。






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